貴重な金属が含まれている！銅のスラッチのスクラップ

銅のスラッチのスクラップは銅の精錬過程で発生する豊かな副産物

スラッチとは、下水処理や工場廃水処理の際に出る沈殿物を指します。一般的にはボイラーやタンクなどの沈積物や汚泥、ヘドロなどの意味。銅のスラッジは生産プラントや工場など機械を使用し、生じた金属粉やさびなどの余剰物です。 _この余剰物である銅のスラッジには貴金属が含有されていて、有価金属を回収できることがあります。金属くずには真鍮やアルミなどの非鉄金属が含まれ、さらにステンレスやレアメタルなどが手に入ることもあるのです。

金や銀に加えて白銀も取り出すことができる

スラッチには非鉄金属だけでなく、鉄などの金属が含まれているケースがあります。なかには金や銀、白銀などの貴金属を取り出せることもあるのです。これは銅が一種類以上の有価金属を含有することが理由で、銅の製錬過程内での溶融処理を行うことで貴金属スクラップが発生します。

これらの産業廃棄物のなかには、非常に価値がある資源が眠っているのです。スラッチから回収できる貴金属は微小なので、現在は効率的に回収できる方法の研究が行われています。

粉末にして電子部品の原材料に有効活用

スラッチや鉄くずなどの工場から排出される金属廃棄物は、粉末状に砕いて電子部品の原材料として活用されています。プリント基板用の電子材料や塗料をはじめ、貴重な半導体の材料など。銅のスラッチに含まれるケイ素は、半導体の原材料として活用されているのです。

金属くずから分離された銅スラッチを回収し、比較的低コストで原材料のリサイクル化が実現します。金属廃棄物をリサイクルすることで、環境保全活動にもつながります。